■ リビング・ダイニングを低い収納で区切ると視界が広がりコーナー分離も可能です。
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ワンルームの居間・食堂は、広い空間ができて実に気持ちがいいものです。中には、あまりにオープンすぎて落ち着かない、という方もいらっしゃるかと思います。その場合、収納家具で区切ることを考えてみましょう。
区切りに活かす収納は、もちろん造り付けでもかまいませんが、今回は、置き家具に焦点を絞ってお話してみましょう。置き家具の場合、もっとも注意したいのは、その高さの問題です。部屋全体の広がりはそのままに、ソフトに区切りたい場合には、高さ約70センチ〜80センチぐらいを目安にしましょう。

この高さならば、居間側と食堂側の視界は続いたままですので、居間にいながら食卓に座っている家族の顔が目に入ります。それでいて、何となく別の空間という感じがしますから、それぞれのコーナーに落ち着きも生まれるでしょう。
また、居間と食堂との視線をさえぎりたい場合には、高さを1.5メートル程度で考えましょう。これですと、両側に座ってもお互いの顔は見えず、それでいて仕切りの家具による圧迫感も感じませんし、空間の広がりを感じることができます。
これらの低い収納家具は、居間側からも食堂側からも使えるものですと、更に利用価値が高まるでしょう。そして天板(カウンタートップ)部分、電話機やファクシミリなどを置くオープンスペースとして活かしましょう。ちょっと物を置く、このカウンター部分は予想以上に便利に活用できることでしょう。
また、居間と食堂を一時的にさえぎりたい場合には、このカウンターの上に花瓶や花鉢を置くと目隠しになりますし、華やかな印象を与えることができるでしょう。
区切りで使う収納家具は、立ち姿勢で目の高さまでが限度でしょう。よれより高いと別の部屋という感じになり、せっかくのワンルームの利点を失うことにもなりかねません。
■ 家具の買いすぎは禁物です。 ■
家具を購入する場合は、新居に引っ越してから選ぶのがお薦めです。建築中に平面プランを見ながら、あれもこれもと購入してしまいますと、部屋のスケール感が実感できていませんから、大きすぎたりして、家具だけが目立つことになりかねません。また、買おうかどうか迷っている時は、買わない方が懸命です。
「家具は必要最小限にし、床面を広く残す」ことが肝心です。意外にも収納家具が部屋を狭くしていることもあるのですから・・・・
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第20回はリビング・ダイニングの工夫
( UP DATE: 2007.01.11 )